竹リップ

ハンドメイドルアーの生分解性を高める目的で、トップコートに使用するクリア塗料をニトロセルロースから酢酸セルロースへと変更してきましたが、リップ材料も変更してみました。リップは薄い板状でありながら、川底に擦れたり強い負荷がかかる部分のパーツであるため、簡単に折れないよう、強度が出るガラスエポキシのFRPか、ポリカーボネートが使われていると思います。今回はこれらのプラ材料を、自然材料として竹で代用できないか試してみました。

竹の写真

材料の竹です。ホームセンターで割竹という商品名で売っていました。幅2㎝、長さ90cm、厚み2.7mmくらい。竹の内側の面は平らに加工されていましたが、外側の緑の面(写真で見えている面)は、竹の曲面が残っており、湾曲しています。

薄い平板上でないと、リップには使えないので、まずは緑の面を、ひたすらやすりで削り、平面にしつつ、薄板上に加工しました。

ノギスで測りながら1㎜厚まで厚みを落としました。

竹製リップの写真1

そうしたら、普段と同じ大きさに切り出して写真のように加工しました。

ルアーに差し込む根本のあたりは元板の通りで1㎜の厚みですが、水切りが良くなるよう先端の方はテーパーを掛けて薄くしてあります。

ぶつけたりした時に根本からポキッと折れないように、木目は刺す方向と同じように縦方向にしています。川底に擦ったりする時に根本の細い部分に大きな力が掛かりそうなので、この向きの方が良いかなと思いました。(理想的には一枚の単板ではなく、0.5mm板を2枚作って、縦目、横目をクロスにして2枚貼り合わせた複合板の方が良いのでしょうが・・・、そんな加工ができるのか?と、できても面倒ですね。)

これでは強度が不安なので、まずは、ルアーのディッピングで使っている酢酸セルロースクリア塗料に2日程浸けておきました。

その後、さらに補強するため、リップ単体でのディッピングを4回くらい行って、表面にクリア樹脂のコーティングまで掛けました。

竹製リップの写真2

ルアーに取り付けた状態です。比較のため、右側には通常のガラエポリップの物も置いています。

ガラエポ板は0.5㎜厚の物を使用しているので、それと比べると結構厚みがありますが、使用した感じ、テーパーさえかけてあれば、動きが劣ることもありませんでした。

実は何回か試作しながらこの作り方に落ち着いたのですが、1㎜厚で先端まで同じ厚さで作ったリップを付けた時は、ちょっと動きが悪い感じがしました。なので、テーパーを掛けて先端を薄くするようにしました。

一番懸念していた強度ですが、実用上は問題なさそうです。私が作っているルアーの中での最も沈みの早いヘビータイプのルアーに取り付けて使っていますが、折れる事はありませんでした。(3回くらいの釣行で、総使用時間は2時間くらいか?という程度ですが。)

ただし、表面に掛けたクリア層は、川底や岩と一番よく当たるであろうリップ先端の角が毛羽立って、少し剥がれてきました。強度は問題なく使用はできますが、ガラエポ板のように綺麗に削れて丸くなっていくのとは感じが違います。このあたりはもう少し使い込んで様子見しようと思います。

まだお試し中ですが、リップも竹に置き換えたことで、さらに自然に還りやすいルアーになったのではと思います。フックと構造線のステンレス線、オモリのタングステンは他の材料への置き換えが難しいですが、その他のプラ類はカラー塗料の樹脂以外は排除できそうな気がしてきました。

まだまだ試したい事はあるので、色々やりながらルアーを作ろうと思います。

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