熊撃退スプレー

熊対策として熊撃退スプレーのカウンターアソールトを所持していましたが、古くなったので処分して、新しいものを買いました。今までカウンターアソールトで通してきましたが、今回はペッパーマンという製品にしてみました。

ちなみにカウンターアソールトとは、唐辛子成分を噴射する熊撃退スプレーの一種です。

カウンターアソルトの処分

このような製品には有効期限があって、カウンターアソールトも4年くらいだったと思います。まあ、飛びさえすれば効果に大差はないだろうと、ずっと買い替えずにきましたが、高圧ガスのガス缶でもあるので、漏れとか安全面の不安もあり処分しました。

そして、実は2本あって、有効期限が2011年の物と2017年の物を持っていました。2017年の方を持ち歩いていましたが、古い方は処分が面倒でずっと家で保管していました。さすがに古すぎ・・・もっと早く処分すべきでしたね。

ネットで調べてみると、依頼すれば処分してくれる会社もありましたが、処理費に送料まで加えると結構かかる事と、缶が古い事もあり輸送中に漏れとか何かあったら嫌だなと思って、自分で噴射して処分することにしました。

販売店のウェブページにあるよう、人気のない山奥を探します。身近にはそんな環境はないので、3月初めに釣りに行った際、一足伸ばして、ココなら大丈夫だろうという所で行いました。

万一自分にかかると、かなり大変なようなので、使い捨てゴム手袋、マスク、簡易カッパ(100均)、安全メガネ(100均)を持参しました。

そして、全ての防護具を身に着け、風向きを良く確認して、恐る恐る噴射!

ブッブーとオレンジ色の濃霧が飛んでいきました。多少は自分の側にも刺激臭や、ヒリヒリが来るかと思いましたが、そんなに広範囲に拡散するわけでもなく、完全防護状態なのと、風上にも位置取りしたので、意外にも自分には全く影響がなく、少し拍子抜けしました。

飛んだ距離ですが、2本とも4mくらいかなあ?といったところでした。

カタログ値が9mなので、こんなもんか?が率直な感想ですが、さすがに有効期限を5年以上も過ぎているので、缶上部のパッキン周辺からガスが少しずつ抜けていたんだと思います。でも、期限を切れて持ち歩いている人とか、最悪これ位という意識も持っておいた方がいいかもしれませんね。

噴射時間は7、8秒くらいはあったと思います。後半は勢いが弱い感じがしましたが、体感的には結構長くて、十分だと思いました。断続的に噴射すれば、2度打ち、3度打ちくらいは余裕だと思いました。

最後までガスを出し切ったところで、噴射口から赤い液が垂れてきたので、濃い液唐辛子液に触れないよう注意が必要だと思います。(ゴム手袋していれば大丈夫でしょうが。)

 
カウンターアソールトガス抜き後の状態

その後、レジ袋に入れて持ち帰ったら、自宅の庭で袋の上から釘を打ち付けて穴を空けました。(写真の状態)

かなり処分が遅れましたが、中身を無事処理する事が出来ました。同じように買ったはいいが、そのまま持ち続けている方もいるかと思いますが、一応、高圧ガスのガス缶で、中身も劇物で漏れると大変なので、あまり寝かせないで早めに処分した方が良いと思います。

思いのほか周囲には広がらない印象でしたが、外で噴射して処分する場合は、人家や登山道など人が来る場所は避け、周囲への影響には十分にご注意を。

ペッパーマン購入

新たに熊撃退スプレーを購入するにあたって、カウンターアソールトは1万円くらいで値段も高いので違うものを検討しました。

今回は次のような事を考えて買いました。

・もう少し安いとありがたい。

・自分は本州だけの釣りでツキノワグマだけが対象なため、カウンターアソールトがカバーしている大型熊をも撃退できる強さまでは必要ないのでは?(グリズリーも撃退できるらしい)

・期限が切れた後は、処分しやすい方がいい

ペッパーマン写真

そして選んだのが、ペッパーマンというスプレーです。カールホーネックというドイツの会社が作った製品です。

写真の通り、手のひらに収まる程でカウンターアソールトと比べるとかなり小さいです。この大きさは釣りの時に嵩張らなくていいです。

値段も4000円しないくらいで買えたので、半額以下に抑える事ができました。また、購入日が22年3月ですが、届いた物の有効期限を見ると25年12月だったので、3年9か月の期間があり、特に短い事もなく十分だと思います。

あとは噴射が、ガス状ではなく、弾道液体ジェットとも書かれていますが水鉄砲のように飛んでいく製品です。詳しく噴射の様子を掲載しているサイトもあるので、そういった所で見てもらうと分かりやすいかと思います。当てやすさは、ガス状だと思いますが、最後の最後にどうにもならなくなった時に近距離で使う前提なので、液でも良いだろうと私は思います。

カールホーネックのサイトには、犬、その他の危険動物とあるので、大型の熊には厳しそうな感じで、やはりカウンターアソールトクラスには劣ると思いますが、対象がツキノワグマであることと、ガスではなく液の濃い状態で当てられるので、これでも大丈夫だろうと思い購入しました。

ちなみに、このスプレーは中身を水にしたダミー缶がセットになった物も販売されています。いざという時に備えて、飛び具合の確認や練習ができるということらしいです。値段が少し高くなるので、私は唐辛子入りの本物缶単品しか買いませんでしたが・・・。気になる人は、それを使って噴射してみてもいいかもしれません。

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熊との遭遇

熊対策3点セット写真

熊撃退スプレーは必要な物だと思うのですが、一番は会わないように熊鈴を身に着けたり、何かで音を出すなど事前の対策をすることと、遭遇した時には慌てない様にイメージしておくことが大事だと思います。

実は、私自身が過去に一度熊に遭遇したことがあります・・・。10年くらい前ですが、禁漁直前の9月最終週、昼過ぎ頃に遭遇してしまいました。比較的近くにキャンプ場が有って、上流側には工事現場があって平日は工事車両も走っているので大丈夫だろうと油断していたところでした。

釣りをしている最中、後方に何か気配を感じたので振り向くと、20mくらいの距離だったかと思うのですが、小熊2頭と親熊を発見・・・。山側から川に出てきたようでした。スプレーのロックを外し、何時でも噴射できる状態で熊の方を見たままじっとしていると、立ち去り始めたので、自分もそっと距離を置こうと後ずさりを始めたところで、川底の石でバランスを崩しゴロゴロと石を転がす音を立ててしまいました。

すると、音で刺激してしまったようで、親熊がこちらに走って向かってくるのです。これはもうスプレーにすがるしかないと思ったところでしたが、加えて、このスプレーでミスったら後はないと思い十分に引き付けるため噴射を我慢していたら、もう噴射かと思った4,5mくらいの距離のところで停止し、グオーー!と吠えて私に威嚇をしたと思ったら、そのまま熊は振り返って帰っていきました。迫ってくる最中もスプレーを持ってじっと構えていたので、熊の側も威嚇だけして帰る事にしたのでしょうか。幸いスプレーを噴射することなく、何事もなく助かりました。

こんな状況で最終手段の熊撃退スプレーを持っていなかったらパニックだと思います。なので、少しでも山のエリアで釣りをするのであれば、熊スプレーの携帯は絶対必要で、そもそも遭遇しないように熊鈴での予防も同時に必要だと思います。(この時は私も油断して、熊鈴を鳴らしてなかったのがダメなのですが・・・)

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