コンセプト

このサイトで紹介している作り方は、全体的な流れは一般的な方法と同じです。

少し工夫した所として、色付けを行う塗装の煩雑さを、なるべく簡単にすることに重点を置いたルアーの作り方も紹介しています。

私がルアー作りを始めるにあたり、一番困ったのが色付け方法で、塗装を行うには器具や塗装スペースが必要で、 溶剤の扱いも多く、面倒で難しい作業である事です。

自作ミノーを主力として使用するようになった今では、エアブラシも揃えて結局塗装をしていますが、取りあえず作りたいという場合には、私が初期の頃に行っていたフィルム仕上げは楽で早い作り方の一つです。

また、ルアーフィッシングをしていると、川底などに引っ掛けてルアーロストすることもあります。

これは金銭的な打撃もありますが、ゴミを自然に放置してしまったという後味の悪さがあります。特に人があまり入らないような自然が綺麗な山奥で釣りをしていた場合にはなおさらです。

ハンドメイドミノーであれば、バルサ板が主材料のため、プラスチック類の使用量は圧倒的に少なく負荷は低めとも言えますが、さらにコーティング剤なども生分解材料へと変更して、より自然に残りにくい物への改良といった事もしています。

色付け方法 その1

フィルム貼り製作のイメージ

のびるフィルムにプリンターでルアーカラーを印刷して、それを貼って仕上げます。最初にやり始めたのがこの方法で、これだと塗装が必要ないので、かなり手軽に作る事ができます。

塗装で難題となる色流れと無縁なのも大きな利点です。また、下地ディッピング無しでも綺麗に作れるため総ディッピング回数が少ないこと、加えて塗装の乾燥待ちも無いため、かなりの短期間で作ることができます。

短期製作できるため、よく釣りに行っていた頃は、土日は釣りに行って、そのルアーの泳ぎを見て、平日の間にまたルアーを作って、次の土日で再製作したルアーをテストする、というような事もしていました。

仕上がりの見た目は、やはり塗装して作った物の方が上ですが、自分で使うなら気にならないくらいの物は作ることができます。

フィルムでの作り方詳細はこちら

色付け方法 その2

もっぱらフィルムプリントで製作していましたが、手頃な値段で簡易的な充電式エアブラシが手に入るようになり、またアクリジョンというほぼ無臭の水性塗料(クレオス製)を使えば、周りに気を遣わず室内で作業できる事も分かったため、塗装をしたルアー作りもするようになりました。

塗装は手間がかかるのと、どうしても色流れの問題に当たりますが、この方法なら少し凝った見た目のルアーを作る事ができます。

塗装での作り方詳細はこちら

ハンドメイドルアーは、面倒な部分もありますが、自分で作る事ができれば、好みの動きにしたり、極端なセッティングなど、ルアー作りでも遊ぶことができます。

そして、自分でルアーを作って、そのルアーで魚を釣る事ができるようになると、これがまた一層楽しい趣味となります。

ミノーの設計

ミノーの設計とは書きましたが、いろいろな要素で、動き、使い勝手など変わり、決まった規則性がないところです。
私も未だに色々と試しながらルアーを作っていますが、参考になればと思い、ルアーを作るうえでのいくつかの要点を紹介したいと思います。

ミノー製作初心者の方など、何をどうしたら良いか分からない人は、おもり位置やフック位置を載せた型紙も掲載しているので、それを参考にしてもらえれば多少は役に立つかと思います。
普段私が作って、実際に使っている物なので、とりあえず使えるミノーはできると思います。 ゆくゆくは、ボディ形状、オモリの配置等々を変えてみて、いろいろ遊んでみると面白いと思います。 ミノーの設計 詳しくはこちら

作り方

一般的な作り方をこちらにまとめました。

すごく簡単にいえば、木を削って形を作り、金属構造線とオモリを入れ、色を付けて、コーティングをする。

慣れれば意外と簡単に作れてしまいます。色々と拘るときりがないですが、魚を釣るという機能だけを考えてルアーを作るのであれば、そんなに難しい物ではないと思います。

必要な物

必要な材料、道具の紹介です。

必要な材料、道具などの一覧はこちらにまとめました。

製作その他いろいろ

セルロースセメント

セルロースセメント ハンクル

セルロースセメントは、ハンクルのセルロースセメントを使用してみた結果、かなり良かったのでコレをおすすめします。

ハンクル、藤倉、アクセル、フェザーのセルロースセメントを使いましたが、ハンクルの物は濃度、粘度が上手く調整されているのか、原液そのままでも、とても使いやすく上手く作れます。

ただ、塗装した場合の色流れなどの対策を考えると、アクセルのノントルエンセルロースも候補になると思います。こちらは、粘度が低くサラサラの薄い液で、なかなか被膜が厚くならないですが、溶剤成分も弱いのか、色流れしにくいです。

詳しくはこちら

生分解性セルロースセメント(自作クリア塗料)

生分解性の酢酸セルロースセメント

2023年から始めた生分解性セルロースセメントです。普通のセルローセメントはニトロセルロースですが、これは酢酸セルロースであり、樹脂の成分が異なります。塗料として使える液体の状態では入手できないため、樹脂ペレットを溶剤に溶かして自作するセルロースセメントです。

もともと環境負荷の低い木製ルアーですが、さらにコーティング剤も生分解性の物へ変更してみました。

最終的にきちんとまとめたいと思いますが、こちらにいくつかの記事を上げています。

紹介記事1 紹介記事2

また、原料となる樹脂ペレットはNature 3D様より購入できます。他にもいろいろな情報が提供されているので、興味のある方はNature3D様のサイトも訪ねてみてください。

スイミングフック

作ったスイミングフックの写真

スイミングフックの作り方の紹介です。
チョコチョコッと巻くだけで作れるのでシングルフック派の人にはオススメです。

スイミングフックの作り方

ディッピングの白濁

セルロースセメントでディッピングしていると、写真のような白濁がでることがあります。
ドライヤーで軽く溶剤を飛ばしてから乾燥する事で対応しています。

対策はこちら

ディッピング初期のフィルム剥がれ

フィルム貼りしている継ぎ目から、フィルムが浮き上がり、 剥がれていく事があります。まずは、ディッピング前にフィルムはゴシゴシと良く貼っておく事ですが、 うまくいかない時は紹介する対策をしてみてください。

対策はこちら。