スピナー フェザーフック装着

4月後半以降からルアーへの反応も良くなってきますが、解禁初期を始め、夏季にいたっても、やはり威力が大きいのがスピナーだと思います。ミノーを作って釣る事を楽しみの一つとしてる自分にとっては、ちょっと悲しいところもありますが、スピナーは季節を問わず強力なルアーだと思います・・・

解禁初期はミノーを使っても追い切れない事が多いので、特に3月は、ゆっくりでも十分なアピール力で引いて来ることできるスピナーをメインにしています。ですが、テンカラなどの毛鉤釣りをやり始めて気づいた事もあって、沈めた毛鉤は寒い時期でもルアーより釣れるという事です。

この毛鉤に似たものとして、スピナーにはフェザーフックが付いた物があります。昔は飾り程度にしか思っていませんでしたが、実はこういったフェザー付きルアーっていうのは、毛鉤+ルアーのフラッシング効果の両方が備わっているようなものであってスピナーの強さがさらに増強されているのではと思います。

ということで、持っているスピナーのフックをフェザーフックに変えているので、その紹介です。

マイヤーミラの写真

写真のスピナーが、私が知っているフェザーフック付きの物です。

マイラン(マイラー?)のミラーという名前のスピナーです。昔買った物ですが、あまり見かけないスピナーですね。

同じメーカーでパンサーという物もあるのですが、そちらのスピナーの方がまだ売ってるかなあという感じです。これらのスピナーですが、ちょっと回転力が劣る感じでなので、短い距離をアップに投げて引いてくる事が多い渓流では使い難いように思います。ダウンに投げて引いてくる場合や、大きな川でシッカリ流れを当てて引いてくる状況では使いやすいのではないでしょうか。

この写真のフェザーフックに見立てて、似た物を作ってみました。

下巻き

まずはフックの直線部分に糸を下巻きします。

タイイング用のバイスがあれば楽にできます。無い人は、ペンチで挟んで、開かないよう取っ手部分を紐で縛っておけば一応できます。(私も昔はペンチでやってました。)ただ、間違いなくやり難いです。

簡易的なバイスか、万力でも一つ持っておくと何かと便利かと思います。

主な道具と材料ですが、バイス、ボビン、糸、フェザー、瞬間接着剤、といった感じです。

フェザントテイルの写真

使うフェザーの一つ目が、写真のフェザントテイルです。

中心の芯の部分から10~20本くらい切り取って使います。

私はこれを付けていますが、試しに作ってみたいとかであれば省略しても良いかもしれません。有れば有ったで、虫の尾に見えそうで効果は有ると思います。

材料の詳細はこのページ下部に載せています。

フェザントテイルをフックにのせた状態

そうしたら切り取ったフェザントテイルを写真のような感じでのっけて、糸でグルグルまいて固定します。

はみ出た余分なフェザーを切っておきます。

ハックルの写真

2つ目の材料が、この写真のハックルです。

フェザーフックのメインの材料です。これでボリュームを出すことで魚が虫と勘違いして毛鉤のようになり、 効果を発揮していると思います。フェザントテイルと違い、こっちは必須と思います。

こちらも材料の詳細はこのページ下部に載せています。

ハックルを固定した状態

ハックルの毛先の方をフックの上に載せて、写真のように糸で固定します。

はみ出た部分は切っておきます。

ハックルの巻きつけ方

そうしたらハックルの根元部分を指でつまんで、フックの軸にグルグルと巻きつけていきます。(アイの方向に向かって。写真でいうと左から右に向かって巻きつけます。)

ハックルを巻きつけた状態

ある程度巻きつけたら、アイの根元あたりでハックルを固定します。(糸をグルグルと巻き付けてハックルをフックに固定します。)

ハックルを巻きつけた状態2

余分なハックルを切り落とした状態です。

これでもだいたい形になっているので、ここでハーフヒッチをして終了でもよいですが、もう少し形を整えます。

ハックルを固定する道具

ハックルを後ろ側に(写真左)流すようにして形を整えるのですが、トリプルフックの場合、針先が3か所あるので指でやろうとすると刺さってしまい上手くできません。

なので写真のような小道具を使います。ストローを5㎜位に短く切って、パカッと開くように縦にも切り込みを入れた物です。

ストローの輪っかを糸に通した状態

そうしたら、先ほどのストローの小道具を糸に通します。(ストローは切り込みを入れたことで、巻き終わった後から入れられます。)

ハックルを後ろ向きに固定する状態

続いてフックのアイ側から、巻いたハックルを後ろに流すように押さえながら、ストローをフックの軸部分に入れ込みます。

この状態にすることでハックルは後ろ向きに綺麗にそろいます。ここでフックアイ根元付近を糸でグルグル巻きにして、ハックルを後ろ向きにしながら固定します。

最後にハーフヒッチをして糸がほつれないようにして、瞬間接着剤を少量滴下して完成です。

フェザーフック完成品の写真

完成したフェザーフックです。

針先が3か所あるというだけで、普通の毛鉤ができたような感じです。

もうこれだけでも釣れそうじゃないですか!

というか、フックだけフライフックに変えて、同じように巻いたものをテンカラ用の毛鉤としても使ってます・・・

テンカラ毛鉤の写真

ちなみにテンカラ用に同じように作った毛鉤がこれです。

下巻きにオモリを入れたりもしますが、フックさえフライ用のシングルフックにすれば普通の毛鉤にもなってしまいます。

これで問題なく釣れますよ!

ということは、このフェザーフックを付けたスピナーは、ルアーと毛鉤の2つで誘っているようなものですよね。やっぱり良く釣れるわけです。

フェザーフックを付けたスピナー

作ったフェザーフックを取り付けました。

奥側が最初からフェザーフックが付いているスピナーで、手前側が作ったフェザーフックに付け替えたスピナーです。これで強力なスピナーがさらに釣果アップです。

ちなみにスピナーは私の好きなルブレックスのセルタです。スローでも軽やかにブレードが良く回るのでとても使いやすいです。あとはボディ部分の重心が前寄りなのか、引いている時の姿勢が水平に近いような気も・・・、そのためか根掛りも少ないような気も?(気のせいかもしれないです)

ただ、一つ欠点があってスイベルなど糸撚れ対策が標準では何もついてないので、このままだと糸撚れが激しいです。

ベアリングスイベル

なのでこういったスピナーにはあらかじめ、ベアリングスイベルを付けておきます。

ベアリング入りのスイベルなので良く回りますよ。

スイベル付きのスナップでも良いですが、ミノーなんかはスイベル要らないので、私はスナップは通常の物を使って、スイベルはスピナー側に付けるようにしています。

スイベル付きスナップは値段も少し高いし、ボールベアリングスイベルの方が良く回って糸撚れ防止効果は明らかに大きいです。

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完成したスピナー

フェザー付フック、ベアリングスイベル、全て取り付けたピナーです。

これで釣果、使いやすさともにバージョンアップしたスピナーの完成です。

材料(鳥の羽)

ルアー釣りをやっている人にとって、毛鉤の材料とかよく分からないと思います。(特に鳥の羽の部位とか名前とかで材料が書かれていると、わけわかんないなあと私は思います。)

今回使った物はここに記載しておくので、作ってみようと思う方は参考にしてもらえればと思います。1000円くらいの少量パックも売ってるので、そういった物であれば手も出しやすいと思います。さらに価格を抑えたければ、100均あたりで適当な羽っぽい物を探して使ってみるのも一つの方法だと思います。

フェザントテイル

一つ目の材料です。フェザントテイルという物です。

上の作り方の所にも書いていますが、まあ無くてもそれっぽくなるので省略してよいとも思います。これも使って作ると毛鉤っぽくてカッコいいです。

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ハックル

二つ目の材料です。フライに詳しくないので細かい事が分かりませんが、ハックルと呼ばれている羽です。私の使っているものはドライフライ用のコックネックというものだと思います。羽の繊維がピンとした硬めの物です。

水面に浮かべるドライフライに向く材料とはいえ、普通に使えば沈むので、私はこれを巻いています。

見た目がフワフワした柔らかい感じでなくて、巻いたときにハリネズミのようなボサボサした感じが好きなので、これにしています。

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ドライフライ用ハックルのミニパックだと、#12-14のサイズがこのページで使用しているのと同じくらいのサイズです。

ちなみに私は、キーオ ルースターハックル#2ハーフという物を使ってます。毛鉤も巻いたりするので、いろんなサイズの羽が取れて、大量に入っているハーフサイズ(1羽から取れる対象部位の半分カットサイズだと思う)を買って、そこからチマチマ使っています。

あと保管ですが、天然の鳥の羽なので、虫が付くリスクや、少し独特な臭いもあるので、ジップロックや缶等の密閉容器に入れて一緒に防虫剤も入れておいた方がいいです。プラコンテナとかだと、密閉性が悪いので、夏場とか若干臭いが漏れ出てきます。

私はジップロックに防虫剤と一緒に入れて、それをさらに大きなビニール袋に入れて口を縛って保管してます。

道具

フェザーフックを作る道具

フックを固定して、糸を巻くための道具です。

バイス、ボビンホルダー、糸の3つです。

詳しくはスイミングフックを作った際の記事に載せているので、こちらを見てみてください。




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